～　タイ・イサーン地方とは　～

　タイの東北地方をイサーンと呼ぶ。
日本ではまだ知られていない名所が多く残る場所である。中でも自然豊かな多くの国立公園も残されており、是非一度は立ち寄ってみたいところだ。
　このツアーでは、日本から同日でタイ・ウドンタニーへ。翌日は、世界遺産にも登録されているバーンチアン遺跡へ。ここには人骨と共に埋葬されたと思われる土器の数々が展示されている。発掘された土器からは、人々が土器の製造方法や、特徴を時代と共にかえ、発達させていった様子が良く分かる。
その後、ムクダハーンへ南下するが、この途中で必見なのが、カトリック教会だ。タイにカトリック教会が？と驚かれる方も多いだろう。ソンコーン村にひっそりと厳かに佇むワットソンコーンは、東南アジア最大の教会といわれている。
ビブーン・ソンクラーム首相の時代、「タイ国民はすべて仏教徒でなければならない」と、仏教徒となることを義務付けた。当時ソンコーン村ではカトリックの教義を守り、地道に布教活動を行っていたが、この宣言により、村の人々は警察当局により弾圧され、7名の信者が殉教するという悲しい出来事がおこった。のちに、この出来事はローマ法王パウロ2世へと伝えられ、“THE SEVEN BLESSED MARTYRS OF THAILAND”としてカトリックの聖なる殉教徒宣言が行なわれた。今でも建物内の裏手には沢山の花に囲まれた7人の殉教徒の棺が並べられている。イサーンにある教会なら、そんなに立派でもなく質素なものだろうな。とお考えになるこであろうが、とんでもない。
ここワットソンコーン教会は建築としても素晴らしい。建築に詳しくない私でも、この建物には感動を覚えた。こんなところに、こんなに立派な教会があったなんて！と誰もが驚くこと、間違えないだろう。荘厳な教会建築の余韻に浸っているのも束の間、今度は自然の大きさに驚く。ムクダハーン近郊にある国立公園【プー・パテープ国立公園】だ。ここには、沢山の熔岩が噴出して出来た奇妙な形の岩が点在している。きのこの岩やワニの岩などを見、笑いながら頂上まで登れば、雄大なメコン川とラオスが一望できる絶景が目の前に現れる。お次は【パテーム国立公園】。ここには2,000～3,000年前のものと推定される壁画が絶壁の表面に約200ｍに渡って描かれている。断崖絶壁の地をハイキングするコースとなっている。タイ・イサーン地方独特の文化や風を感じながら、東へ向かおう。　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 いざ、ラオスへ！